我々NPOから嵯峨・嵐山への提言・提案
私たちは山紫水明・温故知新をキーワードに、嵯峨・嵐山に対する「観光活性化のための具体策」を掲げています。
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嵯峨嵐山観光の新たなビジョンを提言
当NPOさらんネット コロナ後を展望して
当NPO法人さらんネットでは、現在の新型コロナウイルスの感染が終焉したあとの嵯峨嵐山観光のあり方について、新たなビジョンの観光政策を提言する趣意書が理事長から示され、23日の例会で承認された。今後地域と連携しながら協議を重ねる。趣意書は9月に発送する機関誌に同封する。以下に「提言」を掲載します。
【2020年8月27日 更新】
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After CORONAへの提言・提案
2020.08. NPO法人さらんネット
☆総括
この度、世界規模で全ての人類を恐怖に陥れた新型コロナウイルスの感染の勢いも何れ一段落して元の生活環境が戻る事になりますが、社会全般に多大な犠牲を強いられた現実を教訓にして単に元の形に戻す事に注力するのでは無く、新たなビジョンを念頭に於いた地域力の構築を行うべきであると思います。
例え今後、コロナのワクチンができたとしても、いずれまた新たなウイルスが発生する事を無視してはなりません。常に新たな感染症によるパンデミックが起こることを前提とした社会への転換を図るべきだと思います。人類の歴史は細菌との闘いの歴史です。
我が嵯峨嵐山の観光活性化のあり方も従来型ではなく方向転換する必要があると考えます。私共NPOさらんネットが地域の方々と連携して、その方策に関して提言・提案をまとめたいと存じます。
高度成長で忘れ去られた事、数だけを追い求めた観光政策、コンセプトの無いまちづくり政策、
急がずにゆっくり・ゆったりした・ゆとりのある観光地の創造・自然や伝統を大切に・観光客が地域住民に取って迷惑な存在で有ってはならない……これらを念頭にAction Planを纏めました。
☆具体的な提言ActionPlan
① 急がずにゆっくり・ゆったりした・ゆとりのある観光地の創造を目指す
ゆっくり、ゆったり、ゆとりのある地域(景観、植生、建造物、文化、生活)を地
域住民が主体となって何年かかってもいいので、ビジョン、計画を作成する。
学識経験者、専門家や行政を入れた委員会等は作らないで、あくまでも住民が自分
たちで考え、自分たちで作り上げることが肝要。行政からの補助は一切受けないこ
と。財源は、地域住民が知恵を出して作り出すこと。仕組みを柔軟に変化させつつ、
急がずにゆっくりと次世代に引き継ぎながら地域の姿を変えていくこと。ゆっくり、
ゆったり、ゆとりのある地域は、住民自身がゆっくり、ゆったり、ゆとりをもたない
と実現しない。
地域住民の結束、問題意識の共有などの方策として地域通貨の導入を提案したい。
資金調達にも繋がると思われる。
②国内の観光客に向けて、嵯峨野嵐山の魅力を「深堀り」する観光を提案したい
例えば、テーマを設定した寺社仏閣や名所を訪問するコースを設定する。歩いて、
あるいはバスで巡るコースを前提とする。半日或いは1日コースで、起点はJR京都
駅やJR嵯峨野線、京都地下鉄駅、阪急電車・京福電鉄・京都市バス・京都バスの主
要駅とする。
初心者リピーター別にコース設定を考える。季節ごとの特色も生かす。
時代毎のテーマ巡の観光コースも一考である。
秦氏の時代の文化遺産コース/嵯峨天皇ー空海の時代の文化遺産コース
宇陀天皇時代の文化遺産コース/清和天皇時代の文化遺産コース
白河法皇時代の文化遺産コース/醍醐天皇ー足利尊氏時代の文化遺産コース
角倉了以関連の偉業を訪ねる文化遺産コース/密教仏教の文化遺産コース
禅宗仏教の文化遺産コース/その他、トロコ列車の川下り、猿山巡り その他
また各コースの順路の設定に当たって、観光客の1カ所集中による交通集中を避け
る様配慮する。
③嵯峨・嵐山一帯の観光地の環境、伝統、文化を継承するための、監視活動も重要課題
である
学生諸君も動員して、地元住民による見守り隊を編成する。
自然災害被害状況の把握と復旧の実態を調査の為の目撃報告を取りまとめる。
その他、外国人の土地取得などが原因で乱開発が行われない様に状況の把握が大切
である。
④ 地域の学校(高校/大学)とのCo-work
全国からやって来る修学旅行生に地域の歴史や文化を説明(案内役)する役割を地元の学生(生徒)に委ねる。現在はタクシーに分乗して運転手が観光案内役を務めているが味気ない。
毎年訪ねて来る学校との相互訪問などで交流を定例的なものに発展させる事も一考。
⑤提言/提案を念頭にした標語を発信する
With CORONA & After CONONA の新時代に相応しい提言/提案を念頭に標語を作って発信してはどうか。一般募集するのも一考。
⑥平和維持にも貢献を
何れ戻って来るであろう、中国や韓国からの観光客向けに、単に名所旧跡を案内するのではなく観光を通じて日本を代表する嵯峨嵐山で日本の文化/伝統/歴史を学んでもらう。その事が無用な国家間の緊張をほぐし、平和維持に貢献できるのではないか。
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①竹林などの散策路への自動車・オートバイなどの進入規制を提案。
会員・運営委員の春田正弘氏の投書「観光地の車規制進めよ」が京都新聞に掲載されました。-平成26年7月20日-